「京」の意味を大特集!名前に使う時に出てくる奥深さとは
非常にシンプルに見えるけど、意味を追いかけていくと中々奥深いのが「京」です。
初めてこの漢字が入っている名前の方と出会った時に、私の頭にパッと浮かんで来たのは京都のイメージでした。しかし、よくよく考えると、東京などもあって、決して京都のことだけを表すものではありませんからね。
もちろん、意味的には都だろうと考えが進みはするのですが、名前に使う漢字にはまだまだその先の解釈がある。そんな風にあれこれと考えてしまったのをよく覚えています。
そんなことを思い出しつつ、調べてみると中々に面白いこの「京」を、漢字の意味や由来、成り立ち、名付けのポイントという流れで特集していきたいと思いますので、一緒に見ていきましょう。
まずはザックリと「京」の全体像をチェック
画数 :8画
音訓:キョウ ケイ
名乗り:あつ おさむ たかし ちか ひろし みやこ
意味
小高い丘。大きくて高い。王宮や政府のあるみやこ。数の名(一京)。京都のこと。東京の略。
ポイント
基本的には都(首都)を指す言葉だが、古代中国では丘や大地に都を造営したとされており、風通しがよく明るい丘が京と呼ばれていた。そこから都の意味へと派生した形。名付けにおいては、都会のイメージ、京都のイメージ、はたまた大きな数字の単位として、スケールの大きさのイメージを作るなど、色々なパターンで使われる。
1文字で名前とする場合は、男の子であれば「きょう」「けい」、女の子だと「みやこ」「けい」あたりが多いです。「おさむ」とか「たかし」などの例はありますが、最近ではあまり使われなくなっています。
他の字と組み合わせる時は「きょう」「けい」が2枚看板でしょう。
漢字のベースとなる意味は、イメージ通りの「都」です。必ずしも日本を指すものではありませんが、ポイントにあるとおり京都が思い浮かべられやすいので、和風な印象を持つ方も多いですね。
どことなく、時代に流されない心の強さを感じさせられます。
ただ、それをどう捉えるかは名付け側の自由。古都である京都そのものや、首都である東京、はたまた更に元となる「風通しの良い明るい丘」から、きっぷの良さや、性格の明るさなど、解釈が様々な方向へと広がっていきます。
数字の単位というのも捨て置けない存在感がありますね。万、億、兆…と続いて、次に出てくるのが京。国家予算などで〇〇兆円までは聞くことがありますが、それより上というのは使う機会が少ない単位。そう思うと、感じられるスケールの大きさもひとしおです。
それこそ、人によってこめる願いが分かれそうな言葉ですが、土台としては…
- 日本らしく、和の心を持った人になってほしい
- 都会に馴染める人になってほしい
- 明るく風通しの良い性格になってほしい
- 大きな成功を収めてほしい
このあたりが私としては思い浮かびます。
1つ目と2つ目が捉え方によっては正反対となるのが面白い点だと言えそうですね~。
由来や成り立ちはどうなってる?
「京」は象形文字で、『高い大地の上に楼閣が建っている姿』が描かれた漢字です。
この漢字が生まれた古代の中国では、湿度の高い低い土地を避け、風通しの良い明るい丘や台地に都が作られました。そこから、まずは小高い丘や台地が京と呼ばれる様になり、それが派生して都を意味する様になったと言われています。
こうした字源を考えると、古都や都会と言っても陰湿な部分を含むことなく、カラッとしたポジティブな意味合いが浮かび上がりますね。
名付けにはポジティブな面に目を向けることが肝心ですが、悩まずとも真っすぐに良い意味を持つ漢字だと伺えます。
名付けの際のポイントとは
左右対称なので、どんな文字と組み合わせても馴染みやすく、自由に組み合わせを考えられるのが特徴です。
ただし、読み方には要注意。
先にお伝えしたとおり、様々な名のり用の文字がありますが、「けい」「きょう」「みやこ」以外は馴染みが薄くなってきていますので、個性を出そうと読み方を工夫すると、中々読めない名前になる可能性が出てきます。
病院の窓口などで苦労してしまうパターンですね。
また、色んな意味がある故に、名付けられた側はどんな願いや想いがそこにこもっているのかが掴みづらい漢字だとも言えます。
「もしかしたら何となくつけた名前なのかも?」
こんな疑問を持ってしまったとしたら、自分の名前を好きになれないなんて時も出て来るかもしれません。
こうした漢字で大切なのは、意味を伝えない粋さではなく、しっかりとその想いを伝えてあげること。それがあってこそ自分の名前が好きになるというものです。
名付けた後のポイントと言えますが、そうした点にも目を向けておきましょう。
一見シンプルな意味に見える漢字でも、その由来からの流れを考えると、実に味わい深くなるものです。
「京」もただただ京都や東京などを指すだけでなく、その土台となる意味があること、そしてそこから様々な解釈へと広がっていくこと。ここが非常に面白い漢字だと私は感じます。
この奥深さこそがこの文字の魅力であり、名付けの楽しさを凝縮している。そんな捉え方をしてみましょう。名前がより奥深いものに見えてきますよ^^
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