クレジットカードのドル決済には手数料が!お得な方法はないの?
クレジットカードの大きな魅力の1つに、日本だけでなく海外でも利用が出来るというものがあります。
わざわざお金を両替せずとも、日本で作った銀行口座とクレジットカードを使って、その国のお金で支払いをすることが出来るんです。私は過去にアメリカに留学していたことがあるのですが、本当にこれは便利な機能でした。
親に作ってもらった家族カードがあらゆるシーンで大活躍していましたからね。
だけど、何のデメリットもなしに、ドルでの支払いが出来ていた訳ではありません。そこには当然、手数料が必要になり、日本で使うよりはやや割高になります。
今回は、そんなクレジットカードでのドル決済について、その仕組みと、どれくらいのレートで手数料が掛かるのかをチェックして、ドルでの支払い時に持ちがちな疑問を払拭していきましょう。
合わせて、少しでも支払いを小さくする為の方法をお伝えしますので、ぜひ最後までお付き合いくださいm(_ _)m
ドルで決済をする時の基本的な仕組み
日本円をクレジットカードで支払う場合は、複数回払いなどの時を除き、基本的にはその値段以上の支払いは発生しませんよね。
ですが、ドルでの支払いをする時は…
- 商品の金額+両替手数料
この様に、両替に掛かる手数料分が加算されます。
自動的に両替を実行するシステムの開発や維持などには、当然経費が掛かるもの。したがって、そうしたシステムを利用するにはお金を払う必要がある。そう考えると、これは仕方のないことと言えるでしょう。
この手数料は、国際ブランド(VISAやMasterCardなど)別に設定されていて、その時々の(主に銀行)為替に合わせて決まります。
なお、使った瞬間の為替ではなく、国際ブランドの決済センターに支払い情報が届いた時点での計算となるので、2~3日ほどタイムラグがある場合がほとんど。その点には注意しましょう。
レートはどれくらいなのか
5つの代表的な国際ブランドの支払い金額に対する手数料の割合を見てみましょう。
国際ブランド | 手数料 |
---|---|
VISA | 1.63% |
MasterCard | 1.63% |
JCB | 1.60% |
アメックス | 2.00% |
ダイナース | 1.30% |
こうやって見てみると、ダイナースが一番お得に見えますが、決してそうとは限りません。
為替レートはどこのブランドも同じく政府の公表しているものをそのまま採用している訳ではないのです。銀行やカード会社によってその基準は違います。そして、そのレートは公開されていないので、分かり様がないんですよ^^;
ダイナースはシティバンクのカードですが、こちらの為替はやや高めだと言われているなど、ややこしいんですよね。
■ちょっと細かく計算してみよう
為替レートが異なるとは言え、計算方法はどれも同じです。
例えば、現時点での1ドルに対する円相場は大体106円です。これに対して、VISAカードで1ドルあたりいくらの手数料が加算されるかというと、以下の金額になります。
手数料=106円×0.0163=1.7278円
この手数料は当然、円安が進めば進むほど大きくなり、円高が進むと小さくなりますね。ちょっと極端な数字で計算すると…
- 1ドル200円の場合:3.26円
- 1ドル50円の場合:0.815円
ザックリとですが、これくらい違いが出てくるんです。
この通り、円安が進むと、ドルで商品を購入することそのもののお得感も減りますが、手数料の面でも取られる金額が大きくなるんですね^^;
その時々で手数料が違うというのはややこしいですが、取りあえずは1%台中盤の手数料を取られているということは覚えておきましょう。
ちょっとでもお得にカードを使いたいというのは、誰もが考えることですよね。
最初にお伝えしたとおり、ここからは支払いを少しでも抑える為の方法について知っていくとしましょう♪
支払いを少しでも安くしたい場合に知っておきたい2つの方法
もちろん、2~3日後に円高が進むと予想して、そこに合わせて使うというのが一番お得でしょうが、私の様な為替素人がそんなことを出来る訳もありません。
両替レートに関わらずお得だと言い切れるのは以下の2つの方法です。
- キャッシングを利用する
- ドル建てで使えるクレジットカードを利用する
それぞれをちょっと詳しく見ていきましょう。
キャッシングを利用する(海外にいる場合)
海外旅行中など、現地で現金払いが出来る状況の場合、実はキャッシングでドルをATMから引き出すのが滞在期間によってはお得です(海外キャッシング機能が使える場合に限る)。
と言うのも、キャッシングの場合はここまでにお話しした様な両替手数料が掛からないから。代わりに金利を取られるのですが、この金利が両替手数料より安いというパターンがあるのです。
VISAカード利用で、計算が分かりやすい様に1ドル100円として、1000ドルの商品を購入するとします。キャッシング金利は平均的な年利の18%で考えましょうか。
- クレジットカード払い
- キャッシングして現金払い:
支払代金:100円×1000=10万円
手数料:10万円×0.0163=1630円
支払合計:10万1630円
支払代金:10万円
金利(40日後の返済とする):10万円×0.18/365×40=1972.60274円
支払合計:10万1973円(更にATM利用手数料が200円程度掛かる)
…あれれ、キャッシングの方が高いじゃん!こう思った方もいることでしょう。
ここに先ほど、「滞在期間によっては」とお伝えしたポイントが絡んできます。多くのクレジットカードのキャッシングでは繰り上げ返済を受け付けてくれますが(カード会社に要確認)、ちょっとでも早く返済すれば、その分、割安になります。
例えば2週間後に返済出来るとしたら、借入期間は14日なので…
10万円×0.18/365×14(日)=690.410959円
この通り、ATM利用手数料を足したとしても、ずいぶん割安と言えますよね。
キャッシングを活用していくことで買い物等の費用を節約することが出来るんですよ。大きな金額の現金は治安の関係で海外では使いづらいですが、タイミングに合わせて上手く使えればベストと言えるでしょう♪
※ちなみに、アメリカの空港等の両替所で現金をドルに換えると、1ドルあたり10円近くのべらぼうに高い手数料を取られます
この記事を書くためにリサーチをしていたら、面白い情報を見つけました。
エポスカードだと海外キャッシングも含めて、初めてキャッシングをする時には最大30日間金利が無料になるそう。大きなお金を海外でおろすなんて時には面白い選択肢と言えそうです^^
⇒エポスカード公式サイト
ドル建てで支払えるクレジットカードを使う
ドルへの両替をクレジットカード会社に任せるのではなく、予め日本の銀行でやってしまえば、そのままドル建てで支払いが出来る。そんなカードも存在し、日本国内で発行することが出来ます。
最初からドルでの支払いなので、カードを使う時に両替手数料は発生しません。使う前、自分で両替をする時にはもちろん手数料が掛かりますが、それが日本円で支払いをするカードと比べて一般的に割安です。
ドル建てクレジットカードで特に有名なのがこの1枚。
- SBIカード
住信SBIネット銀行の口座にドルでの外貨預金をする必要こそありますが、為替手数料が1ドルあたり0.15円と圧倒的に安いのが魅力です。1ドル106円で計算すると、約0.14%。通常のクレジットカードのの1.5%前後と比べると凄まじい違いですね。
SBIレギュラーカードだと年間手数料もそう掛かりませんので(通常900円だけど初年度無料。次年度以降も10万円以上の利用で無料)、本当に使い勝手が良いですよ^^
アメリカに駐在したりするなど、現地で働く場合はマイルを効果的に貯められる…
- JAL USAカード
- ANA USAカード
以上の2つも魅力的な選択肢ですね。アメリカに住んでいる(住所がある)ことが必須ですし、アメリカの銀行口座も必要です。
この2枚の最大の魅力は、現地のクレジットヒストリーがなくとも、日本でのヒストリー(信用)で作れるということ。まずこれらのカードでアメリカでのヒストリーを育て、現地のカードを作れるようにする。
長く住むという場合には、本当に便利な存在なんですよ。
手数料もそうなんですが、それ以上のポイントが「外貨預金は、お金を預け入れるタイミングによってお得度が変わってくる」ということ。ドル建ての預金を考えているならば、そのドルを使えるクレジットカードを持つというのは本当に面白いです。
円高の時には円建てのカードを、円安の時にはドル建てのクレジットカードを使えば、それだけで随分お得になりますからね!
日本円の預金を使うクレジットカードでドル払いをすると、両替には必ず事務手数料が掛かります。
とは言え、ポイントの還元率分は実質値引きされている様なものですし、気にしすぎる必要はないでしょう。それ以上に、海外で現金を持たずに買い物をしたりサービスを利用できる。その利点は本当に大きいと思います。
その上で、大きなお金を使う時など、手数料が気になる時は、海外キャッシングやドル建てのクレジットカードをあらかじめ作っておくなど、状況に合わせた節約方法を考えていってくださいね♪
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