病院でクレジットカードを使うと手数料が掛かる?そんなバカな!
こんにちは、最近病院通いが増えているHAGEです。この間なんか、まだ30代なのに前立腺に炎症が出来てるって診断されました…。
と、自虐は置いておいて、最近、クレジットカードでの支払いを受け付けてくれる病院がどんどん増えていますよね。私はセカンドオピニオンが大好物なので、色んな病院に顔を出すんですが、大きい病院だけじゃなく、個人医院でも使えることが多いです。
歯医者なんかも含めたら、私の感覚では3分の2くらいはクレジットカード払いに対応していると感じていますね。
でも、時折「クレジットカードでの支払いの場合は手数料を頂きます」なんてところもあるんですよ。実はこれ、由々しき問題!
どうして手数料の掛かるところと、掛からないところがあるのか、手数料を請求された場合に取るべき行動の2本立てで情報をお伝えしていきますので、「おかしいな~」と思っている方はぜひ最後までお付き合いくださいm(_ _)m
病院とクレジットカード利用手数料の関係
通常はクレジットカードの利用手数料をサービス提供側が消費者に請求することは出来ません。これは、クレジットカード払いの仕組みを導入する時に、規約として必ず明示されていることだと言われています。
例えば、三井住友VISAカードの加盟店規約から一部抜粋すると以下の様な文面があります。
第7条(信用販売の方法)
9.加盟店は、有効なカードを提示した会員に対して、商品の販売代金ならびにサービス提供代金について手数料等を上乗せする等現金客と異なる代金の請求をすること、およびカードの円滑な使用を妨げる何らの制限をも加えないものとします。また正当な
理由なくして信用販売を拒絶し、代金の全額または一部(税金、送料等を含む)に対して直接現金支払いを要求する等、会員に対して差別的取扱いは行わないものとします。
つまるところ、現金での支払いとカードでの支払いを別料金にしてはいけないということ。上記の規約では、クレジットカードを客側が利用するとしても、手数料を上乗せして請求してはいけない旨を示しているんですね。
これはあくまでも三井住友VISAカードの規約ですが、他の会社でも基本的に違いはないと思ってください。
日本国内ではカードの利用手数料は通常、客側に支払いさせることは出来ないんです。「加盟店」とありますが、病院だってもちろん同じです。
うん、こう思うのは当然ですよね。ここからはその理由を見ていきましょう。
病院が手数料を請求するのはなぜ?
まず、大前提として手数料を請求することは違法ではありません。特にそうした旨を記載した法律は存在しないんです。仮に病院側が手数料を請求したとしても、法律で罰せられる訳ではないということですね。
その上でクレジットカードの手数料をなぜ請求するかを極めて簡単に言うと、「手数料が利益を圧迫するから」です。
病院の場合、一般にカード利用手数料が支払い料金の3%~5%あたりで設定されています。
つまり、この料率分の利益がカードを使われることで減ってしまうんですね(基本的に日本は保険診療なので、利益減のパーセンテージはもっと下がりますが)。
これを防ぐ為に…
- クレジットカードの手数料で利益が減る
- 利益を減らさない為にはどうしよう…
- そうだ、利用者に払ってもらえば良いんじゃないか!
こうした考えに至るということ。違法ではないということは、手数料を請求すること自体は自由です。
ただし、ここまでに書いた通り、これは違法ではないにしても、加盟店規約に対しては違反行為。つまり、こうした請求をした結果、その病院で今後クレジットカードを使えなくするなどのペナルティを課す権利がカード会社側にあるんですよ。
手数料を取っている病院はそんな危険な行為をしているということ。
今でもこれがまかり通ってるというのは、単純に運営側がその規約を知らないか、もしくは無視しているなど、財務体質が悪いからに他なりません。
クレジットカードの導入を通してサービスを向上させる為には、手数料を負担せざるを得ないんですね。
それでは、最後にクレ子ちゃんのこの疑問について、私の考えをお届けしたいと思います。
手数料を払えと言われた時の為に覚えておきたいこと
支払金額の3%~5%を上乗せした価格をクレジットカードで支払いしたら、ポイント分がお得になるどころか、むしろ損をしてしまいます。
であれば、最初に取るべき行動は現金での支払いを選択することだと私は考えています。
それこそ、手元に支払い分の現金が無ければ、「手数料が掛かります」と言われた際に、「でしたら、現金が足りないのでちょっとおろしに行かせてください」と伝えて、現金を用意するくらいでも良いと思いますね。
理由の1つは、支払いカウンターの前で「何で手数料が掛かるんだ!」と押し問答をしても、相手方がそれが当たり前だと思っていたら埒が明かないから。
収納を担当している事務員さんや看護師さんまでがその規約を把握しているとは限りません。時間がいたずらに過ぎていってしまうでしょう。
また、一度支払ったものを後から取り戻そうと思っても、上手くいかない場合も十分に考えられるという理由もあります。
JCBなどは比較的厳しく取り立ててくれるそうですが、カードを使えなくすると言っても、「仕方ない、分かったよ。でも返金はしないからな」と言われてしまったら、請求そのものが違反ではない分、ややこしい話になってきますからね。
そうした裁判記録がないか探してみましたが、見つかりませんでした^^;
まずは現金で支払って、その後で自分の利用しているカード会社のカスタマーセンターに「○○という病院でクレジットカードの利用手数料を請求された」と(カード環境を良くする為に)電話をして、指導をしてもらう。
これが一番効率の面では良いかと思います。
もちろん、すぐに現金が用意できない場合は話が別ですが。その場合は、カスタマーセンターに連絡した上で、手数料が戻ってくると祈るしかありません。
そして、どちらの支払方法を取ったとしても、そうした病院は今後使わない様にする。これもまた大切ではないでしょうか。
昔からの掛かりつけの病院や、高頻度で通っている病院などの場合、行かないという選択肢を取るのは難しいかもしれません。でも、私たちの健康を預けている病院が、細かいことでも何かしらの違反をしている。そうした病院を心から信用して身体を診せられるか…。
私はどうしても、これには「NO」と答えてしまうんです。
※海外では手数料を支払金額に上乗せできる場合がありますので、海外住まいの方や旅行中に病院へ行く方は注意してください
病院は、本来クレジットカードの利用手数料を患者に支払わせることは出来ません。
私たち消費者からすれば、支払う必要のない手数料を支払わされるということには、断固として反対すべきだと思います。
ただ、クレ子ちゃんの言う通り、病院側も大変でしょう。治療によっては赤字に近いものもあるそうで、そこから利益が奪われてしまうというのは、経営者にとっては本当に悩みの種だと思います。
とは言え、規約ありきで契約している以上、患者側にそれを負担するというのは筋違い。利益を圧迫するならば、クレジットカードでの支払いを取り入れずに、現金払いのみにするというのが正しい選択でしょう(国からカード払いを取り入れる様にとの指導もあるそうですが…)。
もしくは、ルールそのものを変えてしまうしかないのではないでしょうか。
その一例として、7年間に渡る争いの末2012年に結審を迎えた、Visaやマスターカードと小売業者間での手数料に関するアメリカでの裁判があります。
この裁判を通して、小売業者は2013年から販売料金に手数料分を付加するという選択を取れる様になったのです(なんと6600億円もの和解金が支払われたそう)。
私自身、昔働いていた飲食店で、カード払いの手数料が大きく利益を圧迫するということを経験しています。だけど、集客をする為には、クレジットカードで支払いが出来るというのも重要なポイントでしたので、手数料を支払わざるを得なかったんですよね。
ですので、病院側が「手数料を払うのが厳しいから、現金で支払うか、割高になるけどクレジットカードで支払うのかを選択してくれ。」と規約上の問題がない形で言うのであれば、喜んで現金で支払いをしたいと思っています。
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