「杏」の意味を追いかけます!名前に香る美しさと優しさとは
文字に香りはありませんが、ふいに良い匂いがする名前って結構ある様に思います。
個人的に植物の香りが好きなので、「桐」なんて言葉が入っていたりとか、「かりん(花梨)」みたいな名前がそうした方向性を特に感じるものなのですが、今回取り上げる「杏」もその1つです。
1文字でも、他の字と組み合わせても名前になる漢字ですが、もうこの字を見ただけで素敵な名前だと思ってしまうくらいだったりするんですよね(アロマがやたらと好きなので、香りイコール素敵くらいに思ってます 笑)
もちろん、香りだけで名前にするというのはどこか不安がつきまとうもの。この漢字の意味に含まれる良い解釈があってこそ名前はより素敵になります。
と言うことで、今回はそんな「杏」の意味を、漢字の全体像や読み、由来や成り立ちから連想される解釈、名付けの際のポイントと言う流れでお伝えしていきたいと思います。
「杏」の全体像からチェックしよう
画数 :7画
音訓:キョウ コウ アン あんず
名乗り:特になし
意味
バラ科サクラ属の落葉小高木のあんず。
ポイント
アンズは植物として美しいだけでなく、果実が甘く、食用にも薬用にもなり、人の役に立つ。そうしたところから、外見の美しさと、人の役に立てる人格を持つなどの願いも持たせることの出来る漢字である。「あん」や「あんず」などの響きの可愛らしさから、最近は女の子の名付けに特に人気が高い。
1文字で名前にする場合は「あん」「あんず」の2枚看板です。こちらは女の子名に使われますね。
他の字と組み合わせる際は「あん」が特に多いですが、近年では「あ」「きょう」の読みも人気を集めており、男女両方で用いられることが増えてきています。
意味としては完全に植物の「アンズ」を指しますので、そちらをどう捉えるかによって名前としての意味は変わってくると言えるでしょう。
以下の写真の様に綺麗な花を咲かせる木で、果実についてはご存知の方も多いかと思います。
桜よりもやや早い時期に、上記の可憐かつ美しい花が咲き、その後6月ごろに食用となる実がなり、ジャムやドライフルーツとして食べられます。
英語名はアプリコット。アプリコットジャムと聞くとピンと来る方もいらっしゃるでしょう。
上の枠内のポイントにあるとおり、美しさと有用さを兼ね揃える様な形も勿論アリですし、自分自身のイメージをのせていく様な形も面白いですね。
その意味で、自由だと言えるのですが、植物名を名前に使う時の大きな手助けとなるのが花言葉です。
杏の花言葉は…
- はにかみ
- 乙女の恥じらい
- 慎み深さ
- 臆病な愛
- 疑い
などが代表的。上3つは可愛らしく、下2つは少々名前に向かない様ですね。
そうしたところから「名前に使ってはいけない」といった意見も出てくるのが名付けの常ですが、杏の場合はそうした声があまり聞こえてきません。
むしろ、左右対称で縁起が良いなど、ポジティブな意見をよく見かけます。
どちらにせよ、私の考えでは名前と言うのは文字の良い面をしっかりと見据えることが大切ですので、杏という植物とじっくりと向き合ってみましょう。
由来や成り立ちはどうなってる?
杏は最初の段階でアンズを示す為に作られた漢字です。
文字の組み合わせとしては『木+口』で、食べておいしい実のなる木を表しており、杏と同じく、銀杏もそうした植物ですね。
この「実をつける木」という由来から考えると、実のある人生になってほしい、またそうした実を人に分け与えられる様になどといった想いもイメージ出来ます。
花言葉とはまた別の方向で、これもまた素敵な願いではないでしょうか。
名付けの際に注意点はある?
字形が左右対称で安定感がある漢字ですので、どんな字とも相性が良いとされています。他の字と非常に合わせやすく、自由に組み合わせを考えていけそうですね。
意味も伝わりやすく、注意点らしい注意点はないのですが、1点挙げるとすれば「きょう」の読み。
例えば「杏介(きょうすけ)」「杏子(きょうこ)」などの名前も名前辞典に出て来たりしますが、人によっては「あん」の読みに引っ張られますので、読みにくい場合もあるとは頭に置いておくのが良いでしょう。
先にこちらから読みを伝えてあげる。そんな意識があると、名前を伝えた相手を困らせずにすむ。そんな気遣いも時には大切かもしれません。
うん、色んな角度から見てみて、改めて良い漢字だと感じました。
花言葉の一部がややネガティブではありますが、愛に臆病なのは慎重さを持っているとも言えますし、疑いを持てるのは騙されない人という超絶ポジティブ思考な解釈も出来ます。
まあ、無理に良い方向へと持っていかずとも、そうした解釈に目を向けないというだけでも十分。
自分の知っている、またはイメージする杏の木、花、果実の良いところから想いを導き出してくださいね!
ちなみに、記事を書いている間ずっと、アプリコットのアロマオイルで部屋を薫らしていたのですが、そのせいもあってか、余計に良い香りの名前に思えてきました(笑)
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