「子」の意味を掘り下げる!名前への基本解釈から意外な通説まで大特集
以前は女の子の名前の止め字の中でもトップ中のトップだったのが「子」ですね。
ここ10年ほどではシワシワネーム(キラキラネームに対して古い名前を表す)と表現されることも増えましたが、最近ではキラキラネームへの反動からか、密かに人気が強くなってきています。
明治安田生命の調査によると、「莉子」なんかはここ5年ほど女の子の名前の年間ランキングで、堂々のトップ10入りを果たしているんですよ~。
もちろん、昔ながらの名前をというだけでなく、この漢字に隠された素敵な意味や由来というのが何と言ってもこの復権の一番の要素でしょう。
そのポイントをお伝えすべく、今回は「子」の意味を漢字の由来や成り立ち、名づけのポイントまで含めて徹底的に特集していきたいと思います。
「子」の大まかなポイント
漢字を詳しく知っていくに際して、まずはザックリと全体像を掴んでおくと後が楽なもの。と言うことで、最初に「子」の大まかな注目点をお伝えしておきましょう。
画数 :3画
音訓:シ ス こ
名乗り:たか とし ね み やす
意味
親が産んだ子供。男の子(狭い用法では男の子を「子」と言い、女の子を「女」という)。成人した男子や、学問があり人格のすぐれた人の名につける敬称。自分の子供とみなす。ね(十二支の一番目)。小さいもの。
ポイント
かわいいイメージを持つ故に、昔から女の子の定番となっている止め字。最近は使われることが減っており、ママ世代の代表的な名前だが、「莉子」が名付けランキング上位になるなど、復権している印象もあり。そもそも言葉として性別が指定されている訳ではないし、男の子を指す意味もある為、男の子にも使えないことはないが、ほとんど例は見られない。
色んな読み方がありはしますが、やはり「こ」がしっくりきますね。
意味合い的に男の子も指しますので、男性名にも使えないことはなさそうだし、それに適した読みもあります。しかしながら、一般のイメージがあまりにも大きく女の子に使われる漢字だと傾いていますので、少々難しいでしょう。
赤ちゃんの名前辞典にも、名前例としてはやはり女の子のものしか載っていませんでした。
この漢字は「女の子らしさ」を表現することに特によく使われます。キュートさを出したり、おしとやかさを出したり、人によって想いは様々ですが、女性名には持って来いの存在だと言えそうですね。
ただし…
- 尊敬される様に
- 人格の優れた人に
- 子供らしさを持った
- 私達の愛する子供として
など、願いという観点では更に解釈を広げていけるというのも大きなポイントだと考えています。
漢字の成り立ちや由来にも細かくアプローチ
「子」は象形文字で、その形が元となって意味付けされた漢字です。
この形は小さな子供のよちよち歩きを描いた図形で、それが転じて「親から生まれる小さな子」「まだ大人になっていない小さな子」を表現するのに使われる様になりました。
この成り立ちを考えると、名付けにおいて可愛らしさなどの表現に使われることが多いというのも納得ですね。
ただ、最近ではもう1つの解釈が注目を集めていたりします。
ここのところ大きく話題になっている通説
以前から囁かれていたのですが、特に2017年から注目度が大きくなったのが
- 「子」を分解すると「一」と「了」になる
- ここから「はじめから終わりまで」という意味を含めることが出来る
こうした一連の解釈です。
当時リツイートされまくったTwitterのつぶやきがその要因で、篠田麻里子さんなどの有名人もツイートしたことで話題となりました。
例えば、「幸子」ならば『はじめから終わりまで幸せでいてほしい』、「優子」ならば『はじめから終わりまで優しい人であってほしい』など、名付け側の優しい気持ちがとてもこめやすい解釈ですね。
先にお伝えした『私たちの愛する子として』とも綺麗に組み合わせられると言えそうです。
「子」は象形文字であって、成り立ちからこの解釈をすることは出来ません。漢和辞典にもまず載っていない解釈です。
ただ、名前が願い・想いをこめるものと考えると、ある程度自由に漢字を解釈して良いと私は考えています。また、最近の名前の由来辞典などには密かに紹介されている考え方だったりもします。
名前における漢字の掘り下げは、こうした色んな捉え方が出来るというのが一番面白い点なんですよね^^
名付けのポイントをチェック
名前へこめる意味としては色々と付加しやすい漢字ですよね。
字の形としてもブレがなく安定感があるとされており、画数の多い複雑な字と合わせても、画数の少ないシンプルな字と合わせても相性が良いと言われています。その点でも非常に自由度が高い文字だと言えます。
ただし、1つ注意が必要なのが、この字が「名詞」に使われることがあるという点。
防止とか扇子などはイメージしやすいかと思います。ただ、それだけではなく…
- 嗣子(しし):すぐに後任となるもの、あるいは人
- 子音(しおん):子音を表すアルファベット文字
- 容子(ようこ):一定の時の状況
- 新子(しんこ):コノシロの幼魚
などと言った名詞も存在します。
もちろん、そこも含めて名付けをするのならばオッケーですが、状況によってはその名前を聞いた人が意外な解釈もすることがあるとは頭に置いておきましょう。
ひとまず、名前を思い立ったら国語辞典で調べてみる等のリサーチをしてみるのが良さそうですね。
パッと見ただけでは気づかない。そんな想いがこめられていることが名前にはよくあります。
「子」なんかも、決して呼び名をつけなければという義務感だけで使う漢字ではなく、大きな愛情が感じられる文字だと言える。ここがとても素敵なポイントではないでしょうか。
ありきたりな様でありきたりじゃない。
そんな感覚で、どんどん好きになれる。そんな感じだと思います!
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