「人」の意味を追いかけた!由来が中々面白い【名前】
気が付けば時代は令和ですが、昭和の頃から名付けに人気の漢字が「人」です。
30代も後半を迎えようとしている私の周りにもこの漢字を名前に持つ友人は多く、個人的には定番の漢字という印象が強いですね。
最近の名前人気ランキングでは見かけることが減り、やや押され気味にも見えますが、誰もに馴染みのある言葉であり、意味的にも使いやすい存在ではないでしょうか。
今回はそんな「人」の意味を、名前に使うならばという観点で色んな角度から追いかけてみます。
漢字の全体像や読み、由来や成り立ち、名付けの際のポイントという順番で見ていきましょう!
「人」という漢字の全体像
画数 :2画
音訓:ジン ニン ひと
名乗り:きよ さね たみ と ひこ ひとし ふと むと め
意味
ひと。人間。人数を数える言葉。
ポイント
末広がりかつ左右対称の漢字で、名前に力強い印象が出やすい。「と」の読みで止め字として使われることが多いが、最近は「斗」や「翔」に少々押され気味。人間という意味を意図して使われるが、組み合わせによって解釈が変えられる字で、名付け側の感覚次第で名前の意味は変わるとも言える。
名乗りとして使われる読みは上にあるとおり様々ですが、止め字でもそうでなくとも「ひと」「と」の読み方が最近ではほとんどです。
土台となる意味はやはり人間ですね。
人間らしさを表現したり、人と人の絆を表現する。また、人への思いやりを表現するなど、個人個人の「人」へ持つイメージを乗せる形で使われることが多いです。
また、ポイントにあるとおり、組み合わせる文字でイメージが変わるのが面白い漢字だとも言えます。例えばシンプルなところだと「良人」だと「良い人になりますように」という願いも見えてきますよね。
なお、特に漢字単体で意味を持たせようとした場合、「人」には中々素敵な由来があり、そこを知っておくとバリエーションの幅が広がると思います。
そうしたところも合わせてチェックしていきましょう。
由来や成り立ちもチェック!
「人」は象形文字であり、前に手を垂らしている人間を図形にした字です。
それ自体は人間のみを指すのみですが、その「ひと」という意味が出来上がるまでの流れが非常に興味深かったです。
手元の漢和辞典(漢字源)によると、人にはそもそも「くっつく」というコアイメージがあり、ばらばらの個人ではなく、身近にくっついて親しみあう仲間を指す言葉(nien)だったそう。
その意味が拡大されて、人間の意味を持つようになったとのことでした。
ここから考えると…
- 仲間を大切に
- 仲間に恵まれて
- 仲間と一緒に
などなど、周りの人との関係性を願いとしてこめることも出来る漢字だとも考えられますよね。むしろ中心がそこにあると言っても良いかもしれません。
ちょっと前に金八先生が(元ネタが古いですが)「人という字は人と人が支えあっている」というのは実際の人の文字が意味するところではないなんて話が流行しましたが、由来を見ると結構近い意図を持った存在ではないかと思えたりもします^^
名付けの際の注意点について
左右対称である「人」はそのバランスの良さから、見え方としてはどんな漢字との相性も良いです。
したがって、組み合わせて良いか悪いかについては悩みすぎず、意味を中心として名前を考える形でオッケーだと思って問題ないですね。
その意味については、先ほどお伝えしたとおり、漢字単体としてイメージするのもオッケーですが、合わせる字によってはそちらとの組み合わせでの印象が強まることもありますので、多少気を払うと良いでしょう。
なお、止め字として使われるイメージの強い漢字ですが、松本人志さんの様に1字目で使うと新鮮さが出るとも言え、個性あふれる雰囲気を表現できるのも注目点ですね。
また、「ひと」「と」の読みが基本ですが、最近は「高人(こうじん)」や「人成(じんせい)」など、「じん」の音読みを活用して個性を出す方も多いです。
そうしたところも自由に考えられるのが名付けの面白いところではないでしょうか。
瞬間的に「人間を指しているんだな」と思えるのが人という漢字の特徴ですが、ただヒトと言っても解釈があれこれと広がっていく。ここが名前に使う時の最大の考えどころですね。
個人的には漢字源にて知ることの出来た由来である『仲間を表す』という点が非常に興味深かったです。
自分自身の人生でもそうですが、人が生きる上で仲間というのは絶対に欠かせないものですからね~。仲間に恵まれるにせよ、仲間を大切に出来るにせよ、人生で最上級に大切な要素の1つが仲間だと思います。
そうしたところへの思いがこめられる。そんな素敵な漢字が「人」だと感じられた。それが今回の最大の収穫であり、この漢字が前よりもずっと好きになりました^^
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