ETCカードを借りる(貸す)のは家族でも危険!ダメ・ゼッタイ
先日ちょいと用事があって、既婚の友達の車で岡山から他県へ高速道路を使ったドライブへ行きました。
友人が運転してくれることになり、助手席で久し振りの会話を楽しんでいたのですが、ふとその友人がETCカードを持っていなかったことを思い出したんです。
そこで「そういや、ETCカード持ってなかったよね。高速料金俺払おうか?」と聞いたのですが、友人は「いや、今日は嫁さんのETCカード借りたから大丈夫。割り勘でいこうぜ!」と笑顔で答えたんです。
その笑顔に対して、瞬時に凍りついた私…。
実は、家族であれ他人であれ、車に同乗していない他の人のETCカードを利用するのは極めて危険な行為です。カードを借りることで、一体どんな問題が起こるのかを今回はお伝えしていきたいと思います。
使えるには使えるけど…
ETCカードはどの車でも使えるかと言われれば可能です。車情報が登録されたETC車載器が車にあれば、誰のどのカードでも差し込めば利用出来る状態になります。なので、友人が奥さんに借りたETCカードで高速の料金所のゲートは開きはするんです。
だからと言って使って良いということではありません。なぜならば…
カードの利用規約で禁じられているから。
ちょっと詳しく見てみましょう。
ETCカードは規約上貸し借り不可!
ETCカードはクレジットカードと同じく、カード会社が利用料金を一旦立て替えて、それを所持者の口座から後日引き落とすという形を取っています。
この支払い方法って、会員とカード会社の信用が元で成り立っています。カードを作る時に審査があるのは、その会員が信用出来る人物かどうかを確認する必要があるから。つまり、審査を通ったことで信頼関係が出来上がるという訳。
しかしながら、夫婦でも親子でも、はたまた友達でも、自分以外はその審査を受けていないですよね。それでは信頼関係が成り立ちません。なので、クレジットカードもETCカードも、本人以外の利用を厳禁しています。
例えば、私の愛用する三井住友カードの規約(ETC)を見てみると…
第2条(ETCカードの貸与と取扱い)
4.会員は、ETCカードの使用・保管・管理を善良なる管理者の注意をもって行うものとします。会員は、ETCカードを他人に貸与・譲渡・質入・寄託してはならず、また、理由の如何を問わず、ETCカードを他人に使用させ若しくは使用のために占有を移転させてはなりません。
こうハッキリと、「他の人に使わせちゃダメよ~」と定められています。
ここでは「他人」と書かれていますが、これは自分以外と捉えてください。カード会社によっては、「第三者」と表現している場合もありますが変わりません。
つまり、カードの貸し借りは明らかな規約違反。最悪の場合、カードの会員資格の剥奪もあり得る非常に恐ろしい行為なんですよ。
⇒「クレジットカードを強制解約される!4つの理由を徹底的に」
ちなみに、クレジット機能の搭載されていないETCパーソナルカードの場合でもこれは同じ。第三者に貸与してはいけない旨がキッチリと規約に記載されています。
自分が同乗していない車でETCカードを使うのは何が何でも避けてくださいね。
※法人カードの場合、その会社に属する人以外の利用がアウトです
うん、確かにクレ助くんの言うとおり、非常に見つかりにくい行為ではあります。カード会社からすれば、車に誰が乗ってるかなんて把握のしようがありませんから。
でも、「バレなきゃいいや!」と気軽な気持ちで貸し借りをしていると大変なことになる場合もありますよ。
貸したり借りたETCカードだと、もしもの時に補償されない
例えば盗難などがあってETCカードを不正に利用されたとしましょう。
こうした時に、警察とカード会社にしっかりと届出をすれば、その利用分をカード会社が補填してくれるという制度がETCカードには付いています。
しかしながら、会員本人以外が利用した場合、その行為そのものが不正利用となり、この補償が絶対におりません。前述の三井住友カードの場合、このケースを補償がおりないとして、以下の様に規約に記してあります。
第8条(会員保障制度)
3.次の場合は、当社はてん補の責を負いません。
(3)会員の家族・同居人・ETCカードの受領の代理人による不正利用に起因する場合
ETCカードって、車載器さえあれば誰もがそのまま使えます。例えば、駐車場で車から降りる時にカードを財布に入れようとして落としてしまったら、それを拾った人はカードが止まらない限り、どこまでも高速道路を走り続けられます。
しかも、クレジット機能が付いているETCカードは、レジなんかで普通のクレジットカードとしても利用可能。裏面を見ればサインは分かりますので、最悪の場合、限度額一杯までショッピング枠を使われることも…。
この状況で補償がないならば、どれだけの損をするか分かりませんよね。
ちなみに、気軽な気持ちでカードを貸して、その相手が紛失してしまったら、仮に拾った人に使われなかったとしても、カード会社に自分の不正利用がバレることもありますよ。
どこでいつどの様に紛失したかは必ず聞かれますし、警察にも届け出なきゃいけません。それを「自分が使ってて無くした」と言い切れるかと言うと、そんなことはありませんよね。絶対に何らかの矛盾が生じるでしょう。
それどころか、近い時刻で同会社の(ETCカードの元となる)クレジットカードを別の場所で使っていたら言い訳の仕様もありません。普段は良くても、何かあった時には大変なことになるのがETCカードの貸し借りです。絶対にしない様にしてくださいね!
ETCカードを家族に貸している人って結構多いです。実際、今回登場した友人だけじゃなく、自分の周りにはチラホラそんな使い方をしている声が聞こえます。でも、これはれっきとした規約違反。カード会社との約束を破ることになってしまいます。
貸すのもアウト、借りるのもアウトです。私の大好きな知恵袋でも怪しいアンサーが多くて、密かに衝撃を受けてしまいました^^;
「ETCカードの貸し借りはダメ・ゼッタイ!」を合言葉に、しっかりと覚えておいてくださいね。
家族であれば、家族カードでETCカードを作れる場合もあります。また、クレジットカードを作れない人でも、ETCパーソナルカードなら作成可能です。
自分が乗らない車で使うなら、頼まれても自分自身のカードは絶対に渡さずに、利用者本人のカードが作れないかを考えてみてくださいね。
⇒デビットカードでETCカードの申し込みは出来る?答えはシンプル
ちなみに、先日の私のケースでは、財布に入っていたことを思い出した、私のETCカードを利用することで難を逃れました^^
それにしても、徐々にクレ助くんとクレ子ちゃんの仲が進展していってますね~。ゆっくりですが、仲の深まっていく二人もお楽しみにm(_ _)m
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